契約更新リマインドの自動化|SMS・メール使い分けと例文4パターン

月間50件を超えた契約更新管理の自動化に、SMSとメールをどう使い分けるかを整理しました。通知タイミングの設計・すぐ使えるSMS例文4パターン・CRM連携の進め方・SMS運用の3つの注意点を解説します。

鈴木 伸吾(監修)

鈴木 伸吾(監修)

コミュニケーション・プラットフォームサービス部 部長

契約件数が増えると、更新管理はどこかで限界を迎えます。担当者がスプレッドシートで期限を追い、メールを手動で送り、返信がなければ電話する——この流れは月間50件を超えたあたりから抜け漏れが出始めます。

SMSを使ったリマインドの自動化が有効なのは、「通知を確実に届けたい」「担当者の手を減らしたい」の両方を同時に解決できるからです。開封率90%以上(※当社調べ)というのは、担当者が電話をかけ続けなくても、顧客が自分で確認して動いてくれる状態に近いことを意味します。

この記事では、SMSが自社に合うかどうかの判断材料・すぐ使えるSMS例文4パターン・CRM連携の進め方・SMS運用の注意点をまとめています。

この記事はこんな方へ

  • 月間50件以上の契約更新管理で抜け漏れが出てきた
  • SMSとメールをどう使い分けるか判断したい
  • CRM・基幹システムとの連携でリマインドを自動化したい

手段の使い分け——どの場面でSMSを選ぶか

リマインドの手段はSMSだけではありません。まず自社の状況に照らして、どれが合うかを確認してください。

手段 開封・到達率 向いている場面 注意点
SMS 開封率90%以上 期限が迫っている・スマートフォン向け・確実に届けたい 文字数制限がある。資料や画像を添付できない
メール 開封率20%前後 詳細な更新内容・添付資料あり・BtoB定常通知 埋もれやすい。重要な通知には単独では弱い
電話 応答率30〜40% 個別対応が必要な重要契約・意思確認が必要な場面 担当者工数が大きい。件数が多いと限界がある
郵送 到達は確実だが遅い 契約書の署名・捺印が必要な場面 到達まで数日かかる。コストも高い

SMSが最も力を発揮するのは「期限が近い・確実に届けたい・担当者工数を減らしたい」が重なるタイミングです。メールと組み合わせて使うのが一般的で、「1ヶ月前はメール、1週間前からSMSも追加」という設計が現場で多く採用されています。

鈴木 伸吾

鈴木 伸吾 (監修)

陥りがちな落とし穴は「担当者一人への通知」です。BtoBの場合、決裁ルートを考慮して最低2名の関係者を宛先に含めるのが鉄則です。また3ヶ月前の通知は開封率が高い一方、実際の意思決定は1ヶ月前に集中します。最終期限の1週間前からはSMSを併用して、土壇場での失念を物理的に防ぐ設計を推奨します。

いつ・何回送るか——タイミングの設計

通知の回数と間隔は、契約の種類と金額によって変わります。以下は標準的な設計の目安です。

タイミング 手段 内容と目的
1ヶ月前 メール 更新時期の到来を通知。詳細な更新内容・新プランの提案がある場合はここで送る
1週間前 メール+SMS 期限が迫っていることを再通知。SMSを追加するのはここから
期限当日(未対応) SMS 対応の必要性を明確に伝える。威圧的にならない表現で迅速な対応を促す

3ヶ月前から送り始める場合は、実際の意思決定は1ヶ月前に集中することを念頭において設計してください。早すぎる通知は「まだ先の話」として忘れられます。定期的なフォローアップをセットで設計するのが現実的です。

▶ 関連サービス:NTT CPaaS「メールAPI」- 高到達率&簡単導入のメール配信API

すぐ使えるSMS例文4パターン

自社の状況に合うパターンを選んで、社名・日付・金額を入れ替えてそのまま使えます。

パターン1:シンプルに更新時期を通知する(1ヶ月前・初回)

必要最低限の情報に絞った内容です。更新期限と問い合わせ先を明示するだけで、対応漏れを防げます。

 【例文】最短構成。件数が多い場合はこのパターンをテンプレートにしてCRMから自動送信

〇〇様 △△です。ご契約「〇〇」の更新時期が近づいております。
〇月〇日までに担当へご連絡ください。ご不明点は下記までお問い合わせください。
TEL:〇〇

パターン2:具体的な更新内容を提示する(1ヶ月前・条件確認が必要な場合)

契約期間・金額・条件を箇条書きで整理します。認識の相違を防ぎ、更新手続きをスムーズに進められます。

 【例文】認識ズレを防ぐため、条件変更がある場合は必ずこのパターンを使う

〇〇様 △△です。
ご利用中の「〇〇」更新時期が近づいております。
【更新内容】期間:〇年〇月〇日〜〇年〇月〇日/金額:〇〇円/条件:〇〇
変更・解約をご希望の場合は〇月〇日までに以下までご連絡ください。
TEL:〇〇

パターン3:次回プランの提案を添える(継続顧客向け)

更新案内に新プランの紹介を添えるパターンです。提案内容は簡潔にまとめ、相手の負担を増やさないことがポイントです。

 【例文】提案はメール本文で完結させず添付資料に誘導。本文を長くしない

〇〇様 △△です。
ご契約「〇〇」の更新時期が近づいております。あわせて新プラン〇〇のご案内を送付いたします。 https://www.XXX.co.jp/xxx
新プランをご希望の場合は〇月〇日までに担当までご連絡ください。
TEL:〇〇

パターン4:期限が迫っている場合(1週間前・未対応)

対応の必要性を明確に示します。威圧的にならないよう配慮しつつ、迅速な対応を促す表現にしてください。

 【例文】「現時点でご連絡を頂戴しておりません」は穏やかながら確認を促す効果がある

〇〇様 △△です。
「〇〇」更新期限(〇月〇日)が近づいておりますが、ご連絡をまだいただいておりません。 お手数ですが更新のご意向をご確認のうえ、担当までご連絡ください。
TEL:〇〇

自動化の仕組み——CRM・基幹システムとのAPI連携

月間の対象契約が100件を超えると、手動でのリマインド管理は必ずどこかで抜け漏れが起きます。カレンダーアプリは担当者個人に依存するため、異動・退職で情報が消えるリスクがあります。

SMSの自動送信をCRMや基幹システムと連携させると、「期限10日前になったら自動送信」というトリガーを設定できます。担当者が手動でリストを確認する必要がなくなり、リマインド工数を月間数十時間削減できた事例もあります。

管理規模 推奨する運用
月間50件以下 メール手動送信+カレンダー通知で対応可。SMS追加は不要なケースが多い
月間50〜200件 メール自動配信+1週間前からSMS。CRM連携でリスト管理を効率化
月間200件以上 基幹システム・SFA/CRMからAPI連携でSMS自動送信。担当者工数をほぼゼロにできる

SMS APIはSalesforceやkintoneなどの主要CRMのほか、社内の基幹システムとの連携にも対応しています。フロービルダーを使えばノーコードでトリガー条件・送信文面・送信タイミングを設定でき、開発経験のない担当者でも運用できます。

SMS送信で最低限おさえておきたい3点

図:SMS送信で最低限おさえておきたい3点

① 社名やサービス名、問い合わせ先などをしっかり明記する

SMSに限った話ではありませんが、契約に関わる内容の連絡は「詐欺ではないか」と疑われないことが最も重要です。そのために、社名やサービス名、問い合わせ先などをしっかり明記しましょう。基本的な内容に加え、契約者の名前やプラン名、契約日、部屋番号などユーザーと企業しか知りえないことを入れると、よりアクション率が上がります。

② 広告・宣伝を含む場合はオプトインが必要

純粋な更新通知はオプトイン不要のケースもありますが、新プランの提案など販促要素が入る場合は特定電子メール法の対象になります。既存顧客への送信でも、契約時の同意内容を確認してから送ることをおすすめします。

③ サービスは「国内直通」を選ぶ

海外キャリア経由の格安サービスは到達率が落ちることがあります。金融機関でも採用される「国内直通」のサービスを選ぶのが実務上の定石です。NTT CPaaSのSMSは国内キャリアへの直接接続で、到達率99%以上を確保しています。

鈴木 伸吾

鈴木 伸吾 (監修)

特定電子メール法で注意すべきは「拒否通知の導線確保」が必須である点です。また、決済トラブルによる「意図しない解約」も解約全体の相当割合を占めることが指摘されており、通知設計と並行して決済環境の整備と利用状況の把握も進めることがLTV向上につながります。

まとめ——導入判断のチェックリスト

契約更新リマインドをSMSで自動化する最大のメリットは、「通知を確実に届けること」と「担当者の工数を減らすこと」を同時に実現できる点です。

  • 月間50件以下:手動メールで十分なケースが多い。まず例文1〜4を使って運用を整えることが先決
  • 月間50〜200件:1ヶ月前はメール、1週間前からSMSを追加する組み合わせが最も機能しやすい
  • 月間200件以上:CRM・基幹システムとのAPI連携でSMSを自動送信し、担当者工数をほぼゼロにする

件数が増えてきた・通知漏れが起きた・担当者が変わるたびに情報が失われるという状況が自動化を検討するタイミングです。

サービス
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よくある質問

Q1.

リマインドは何回まで送っていいですか?

A.

原則として「期限前の通知」と「期限後の催促」の2回が目安です。過度な送信は受信者への負担になります。緊急性の高い案件では手段を組み合わせて対応することが現実的です。

Q2.

深夜や休日に送ることは失礼ですか?

A.

企業間取引では、相手企業の営業時間内に届くよう予約送信機能を使うことが基本的なマナーです。緊急の場合を除き、勤務時間外の送信は避けることを推奨します。火〜木曜の10〜11時、または13〜15時が確認されやすいとされています。

Q3.

SMSは個人向けのイメージがありますが、BtoBでも使えますか?

A.

BtoBではメールでの連絡が基本ですが、法人携帯・個人スマートフォンへの通知としてSMSも活用されています。特に「担当者への確実な到達」が重要な場面——期限が迫った更新通知・決裁者への個別フォロー——では電話に近い到達率を発揮します。

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監修者 鈴木 伸吾(監修)
この記事の監修 鈴木 伸吾(監修)
NTTドコモビジネスX株式会社
コミュニケーション・プラットフォームサービス部 部長

「NTT CPaaS」の事業責任者および技術統括として、APIを活用した企業のDX推進とコミュニケーション変革を牽引。NTTグループの通信基盤を活かした次世代プラットフォームの構築を指揮している。 また、通信の利便性と安全性を両立させる専門家として、フィッシング対策協議会のメンバーに参画。詐欺情報の分析や被害抑制に向けた活動を通じ、安心・安全なデジタル社会の実現に寄与している。

「NTT CPaaS」の事業責任者および技術統括として、APIを活用した企業のDX推進とコミュニケーション変革を牽引。NTTグループの通信基盤を活かした次世代プラットフォームの構築を指揮している。 また、通信の利便性と安全性を両立させる専門家として、フィッシング対策協議会のメンバーに参画。詐欺情報の分析や被害抑制に向けた活動を通じ、安心・安全なデジタル社会の実現に寄与している。

目次
  1. 手段の使い分け——どの場面でSMSを選ぶか
  2. いつ・何回送るか——タイミングの設計
  3. すぐ使えるSMS例文4パターン
  4. 自動化の仕組み——CRM・基幹システムとのAPI連携
  5. SMS送信で最低限おさえておきたい3点
  6. まとめ——導入判断のチェックリスト
  7. よくある質問

2026.07.03